Kasama Inari Jinja ZUIHOKAKU
笠間稲荷神社瑞鳳閣について
笠間稲荷神社 瑞鳳閣は、大正4年(1915)大正天皇御即位記念として建設が始められ、大正6年に完成しました。設計は、平安神宮や築地本願寺などの設計で知られる伊東忠太と、共に設計をしていた金子清吉によるものです。2階には、明治から昭和初期にかけて活躍した日本画家、木村武山(笠間出身)による見事な鶴の天井画が配されています。もとは現拝殿の東方にある藤棚付近に建設され、稲荷図書館としての役割を果たしていました。平成7年(1995)からは資料保管庫として現在の場所に移築され、その際以前は宝珠であった建物頂上にある飾りが、現在の鳳凰に付け替えられています。
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伊東 忠太 (いとう ちゅうた 1867 ー 1954)
明治から昭和期の建築家、建築史家。西洋建築学を基礎にしながら、日本建築を本格的に見直した第一人者で、法隆寺が日本最古の寺院建築であることを学問的に示し、日本建築史を創始した。また、それまでの「造家」という言葉を「建築」に改めた。主な作品:平安神宮、築地本願寺、明治神宮、湯島聖堂、他多数
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木村 武山 (きむら ぶざん 1876 ー 1942)
茨城県笠間市出身の日本画家。明治から昭和初期にかけて横山大観、下村観山、菱 田春草らと共に、岡倉覚三 (天心)のもとで日本画の近代化に努めた。作品初期は歴史画が多く、主に花鳥画を描く。大正初期は琳派の手法を用いた壮麗な作風が特徴。後年は仏画を多く描いた。優れた色彩感覚を持ち、日本美術院きってのカラリストと評された。